『聖徳太子像の再構築』(奈良女子大学けいはんな講座00)

小路田泰直 斎藤恵美


定 価: 2,000円
発売日: 2021年12月10日
判型/頁: 四六判 並製 192頁
ISBN: 9784906822454

「聖地」の誕生―― 聖徳太子とは いかなる存在だったのか!

日本の聖地として、日本人の心の拠所として繁栄を続けた奈良。その奈良の聖地化にとっては、天武朝以降の聖徳太子信仰の広がりが決定的な役割を果たしたと思われる。その意味で、聖徳太子一四〇〇年遠忌の年に、奈良女子大学が聖徳太子について何も語ろうとしないのは、かえって不自然だと考えたのである。

<目次>

◉聖徳太子と疫病神―現代社会における神のゆくえ
◉日本仏教史における聖徳太子の位置
◉聖徳太子への道――散策から思索へ
◉推古朝の合議――大夫合議制の変質と冠位十二階・十七条憲法
◉コラム 聖徳太子と織田信長
◉五三〇年代の異常気象とその影響
◉けいはんな公開シンポジウム 聖徳太子像の再構築 討論

●小路田泰直(コジタヤスナオ)

著・文・その他
1954年生まれ。奈良女子大学STEAM・融合教育開発機構特任教授。研究分野は 日本近代史。
 おもな著書に『日本史の思想― アジア主義と日本主 義の相克』(柏書房)、『「邪馬台国」と日本人』(平凡 社新書)、『日本近代の起源―三・一一の必然を求めて』(敬文舎)、 『日本史の政治哲学―非西洋的民主主 義の源流』(かもがわ出版)がある。 專門分化し視線では見えないものが、地域や生活の場にはある。それを読み解くための歴史学を今は目指している。

●斉藤恵美(サイトウエミ)

著・文・その他
1982年生まれ。奈良女子大学特任助教。研究分野は日本思想史、仏教史。主な著作・論文に「大麻の日本史」(『日 本史の方法』2号)、「奈良時代の弥勒信仰と阿 弥陀信仰―法相宗の弥勒信仰を手掛かりとして」(『寧楽史苑』60号)、「熊野信仰と烏 」(『古代学』11号)、「熊野信仰―海と山と世界」(奈良女子大学叢書5『大和・紀伊半島へのいざない』敬文舎)、「立法者としての聖徳太子」(同叢書7『歴史学の感性』敬文舎)がある。

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